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ブレタノミセスは悪者か [醸造学]

先日、ある協会のテイスティングが行われ
久しぶりにあの独特な香りの強烈なワイン(コルシカ産だった)に出会った。

この香りの原因と思われるのが、酵母の一種である「ブレタノミセス」。

通称「Brett」(ブレット)。

ブレットから出される物質で特に挙げられるのが
4-エチルフェノール(4EP)と4-エチルガイヤコール(4EG)である。
特に赤ワインに多く含まれる。

4EPの臭いは、animal(獣臭)、cuir(なめし皮)、ecurie(馬小屋)
sueur de cheval(馬の汗)と表現され良いイメージはない。
一方、4EGはbois brule(薫製香)、epice(スパイシー)、girofle(丁子)
と良い表現ばかり。ワインにとっては好都合な物質。

このように、くさいと感じる一番の原因物質は4EPなので
たいていのブレットの診断テストは4EPの有無で調べられる。
ちなみに人間がこの物質の臭いを感じる閾値は0.6mg/L。

では、どんな時にこのブレットが増殖するのか。

1、アルコール発酵終了後に残糖がある時
アルコール発酵の主役であるサッカロミセス・セルビジアエが糖分や窒素源を
利用して発酵をするのだが、全ての糖分などを使い尽くす事なく
発酵が終わってしまうと静かにしていた他の微生物(特にブレット)が
残った糖分を栄養源として増殖してしまう。
残糖濃度が0.5/L以上存在すると危険信号。

2、樽熟成中に増殖
樽内にいたもしくは入り込んだ菌が熟成中に増殖するパターン。
古い樽を使うとリスクはもちろん上がる。
あるフランスの国立研究所の結果だと
6ヶ月熟成させたワインをステンレスタンク、新樽、古樽で分けた場合
新樽はタンクの6倍のブレットが存在し
古樽に至っては10倍のブレットが存在していたと報告されている。

3、衛生管理の欠如
もちろん醸造所内にもいる可能性はあるのでどこからでも侵入可能である。
そのためしっかりとワインが触れるところはもちろんワイナリー内も
常にきれいにしていないとリスクは上がる。

ではブレット混入を防ぐには…
やはり衛生管理、そして亜硫酸添加が1番効果的である。
特に遊離亜硫酸(SO2 libre)の濃度を保つ(<18mg/L)ようにし
できればpH4以下であるとより効果的。

ここまで書くとブレタノミセスは邪魔者のように思うかもしれないが
彼から出る物質は前述したように4EGのようにワインに複雑味を出す物質も
存在するわけで少しはあったほうが良い。

では、なぜ毛嫌いされるかと言うとこの酵母はコントロールができないからだ。
いろんな物質を栄養源としてしまうため一回、増殖してしまうと押さえ込むのが
大変なのだ。
来たる将来、コントロール可能なブレタノミセスを開発すれば
造り手から重宝がられ、億万長者になるのも夢ではないかも。

ただ、現時点では存在しないので
なるべくブレットが増殖しないように醸造を行う必要がある。

それでも、増殖してしまった時は、
これもワインの特徴だと胸を張って市場に出すのか
香り成分などが多少消えても良いからとフィルトレーションをするのか
これは造り手個々の価値観、ポリシーで決めるしかない。

コリウール [モンペリエ]

スペイン国境近くの地中海に面した小さな町「コリウール」。
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そこに一人の日本人シェフMさんが営んでいるレストラン「Le 5eme peche」へ
先日行ってきました。

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ここには去年の冬にも行って、特別メニューで料理を出して頂き
大変満足満腹で帰らせて頂きました!

その時に出たメインディッシュが“仔豚の丸焼き”でした。

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これは低温の油を何時間も豚ちゃんにかけ続けてゆっくり焼く手法を使ったらしく
大変手間のかかる一品だそうです。しかも丸焼きですから尚更です!

そして今回.....
モンペリエでお世話になっている日本人家族とペルピニャン在住の日仏家族が
お昼を食べに行かれるという事で2家族に混じって同席させて頂きました。

・ガスパチョにキュウリのシャーベット
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上の胡瓜アイスを崩してグチュグチュに混ぜて私は食べました。
最高!空腹のお腹にしみます!!現在の常夏南仏にぴったりの前菜でした。

果物のシャーベットとフォアグラ
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実は私はフォアグラが苦手なんですが、フルーツとシャーベットと一緒に食べる
あら不思議。美味しく頂けました。

・お刺身!!
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刺身です。しかも生エビ!フランスに来て初めて生で食べました。
日本のエビと変わりません。ロールされているのは緑と黄色のズッキーニです。

・鰹のたたきとキノコの炒め物
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鰹のたたきなんて本当に久しぶり!2年以上食べてません。
大変美味しかったです!

・デザート
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もうお腹いっぱい!ここの料理は美味いの一言!!

2時間かけてランチを食べに行く贅沢。

しかも、ご家族の車に便乗し、子供達とじゃれ合い、うまいもの食べて飲んで…

帰りがけに甘口ワインの産地「モーリー」にあるワイナリー“Mas Amiel”を
訪問して帰路につきました。

最高の週末になりました。

感謝、感謝です.....

百年の孤独 [醸造学]

日本からのお土産で麦焼酎「百年の孤独」を頂きました!

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焼酎って仏ではなかなか手に入りませんし
ましてや百年の孤独なんて仏のどこを探してもないでしょう…。

以前にも言いましたが焼酎はブランデーやウィスキーと同じ蒸留酒です。
ワイン、日本酒、ビールなどの醸造酒を蒸留したものがこれに当たります。

昔、タイから沖縄に蒸留技術が伝えられ焼酎が作られ
鹿児島を経由して全国に広まったと言われています。

ですから南に焼酎の蔵元が多いのは当然なんですね。

原料
ご存知の通り焼酎の原料にはさまざま種類があります。
・米:洗米→浸漬→蒸米(日本酒と同じ)
・大麦:丸麦はしっかりと浸漬した後に蒸す。
・芋:1時間位蒸してから潰し放冷。
・黒糖:お湯で溶かして仕込みに使用する。
・その他 (そば、トウモロコシetc)


製造方法
1.製麹
 全種の焼酎の麹原料は米で、一部では大麦が使われる。
 麹菌はクエン酸生成能力を持つ黒麹菌(Aspergillus awamori)か白麹(Asp.kawachi)
 を使用。製麹工程の流れは清酒と同じ。(清酒の項はコチラ)
 焼酎は、芋などの粗原料を使用しているために酸敗しやすい。
 ましてや九州方面の暖地なら尚更だ。
 しかし焼酎で使用される麹菌のクエン酸生成により
 静菌作用があるため問題はない。

2.仕込み(醪造り)
 清酒とは違って酒母(酵母を純粋培養したもの)造りを行わずに
 二段仕込みで醪を造る。ちなみに泡盛は一次仕込みのみを行う。
2-1.一次仕込み
 麹米に酵母を加え発酵させる。一週間ほどで熟成完了。
 この時点でアルコール度は14%前後
2-2,二次仕込み
 一次もろみに主原料を加える。ここで入れる原料によって焼酎の種類が決まる。
 主原料によって仕込み時間は異なる。

3.蒸留
 できた醪を下から熱する。そして蒸発した気体を冷やして得られた液体が焼酎。
 だいたいアルコール度数は2.5倍に上がる。
 つまり醪の段階で14%なら蒸留してできた焼酎は35%となる。

4.濾過
 エステル類などにより白濁し、油状になって浮遊しているので取り除く。

5.熟成
 期間はさまざまだが3ヶ月〜1年間は熟成させる。
 何十年ものもある。

焼酎の工程は以上です。


焼酎はよく日本酒やワインより悪酔いしないと言われます。
たしかにこれは一理あるのです。

理由は“蒸留”という工程にあります。

人間はアルコールを摂取すると、
まず、アルコールを酵素(ADH)で分解し、アセトアルデヒドに変えます。
これが頭痛や吐き気の原因。これをさらに別の酵素(ALDH)により分解され、
酢酸になり最終的に炭酸ガスと水に分解されます。

ここまで分解されれば悪酔い、二日酔いの恐れはありません。
ただ、分解が追いつかなくなって
アセトアルデヒドの状態のままだと例の飲み過ぎによる“後悔”が起こるのです。

日本酒やワイン、ビールなどの醸造酒は、数種類のアルコールが入っています。
それに比べ焼酎は、蒸留により一種類のアルコールしか存在しません。

つまり分解対象物が1種類なわけですから分解も容易なのです。
これが焼酎などの蒸留酒が悪酔い、二日酔いになり難いと言われる所以です。

もちろん肝機能に個人差はあるので、
蒸留酒だろうとちょっと飲んで頭が痛くなる人は当然います。

ちなみにのアルコールを分解する酵素(ALDH)には2種類あり
1型は濃度が高くなってから作用し、分解スピードが遅く
2型は濃度が低い状態から活発に働く強力な酵素。
このALDH2型の酵素が少ない人が一般的に言う“酒が弱い人”に当たります。

自分が強いかどうか調べるのに簡単な方法があります。
きっとやった事がある人も多いと思います。
腕に消毒用アルコールを含ませたバンソコウを10分間貼って取ってみます。
無反応なら2型の正常活性遺伝子型の持ち主。ピンクはやや少ない。
赤くなっていたら、あなたは2型がない遺伝子型なので気をつけて下さい。

ただ反応がどうだろうと、やはり肝臓の負担は避けられないので
自分の肝臓にはちゃんと休日を作ってあげるのは当然です。

と最後に自分に釘を刺してみる…。

ベト病「mildiou」

日本は梅雨入りの季節になりましたね。
こちらモンペリエは時々、雨は降るもののほとんど晴天日が続いております。

湿度が高い梅雨時に心配になって来るのがブドウの病気です。

被害は決して、果実だけでなく葉や枝にも出てきます。
結果的に光合成が阻害され収穫減になり大損害になる恐れがあります。

そのため、ブドウを育てる上で病気に関しての知識・対策は必須項。

あまり興味がないかもしれませんが、これは決してブドウだけに言える事ではなく
自宅の庭園栽培でもよく出る病気も多いのです。

という事で今回はベト病「Mildiou」について。

ブドウやきゅうり、枝豆に良く出る病原菌(糸状菌)。
学名は「plasmopara viticola」。
アメリカ由来の病原菌で、フランスでは1878年に初めて発見された。

【症状と被害】
・葉、枝
 最初は淡い黄色の斑点が現れ、成長すると淡褐色に変わり、
 赤茶色の病斑になる。葉の裏側には白カビが生える事もある。
 結果的に落葉する。

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・果実
 湿度が高く、未熟果は灰色に変色しミイラ化。
 湿度が低くても成長した果粒は茶褐色に変色しカビが発生。
 開花期もしくはそれ以前に感染した場合は収穫高が50〜100%落ちる。
 それ以降の感染は、果汁の成分量、色や香り、アルコール度数に影響する。

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【生態】
1.冬
 落葉の下で越冬する。
 気温が11度以上になり、雨が降り、湿気高状態になると卵胞子を形成。
2.春 
 卵胞子が発芽し、胞子ほう形成し放出する。雨水により侵入・感染(一次感染)。
3.夏 
 2次感染の時期。
4.秋
 落葉後に胞子の状態で越冬に備える。

【ブドウ品種】
すべての品種に起こりうる病気。
特にカリニャン、グルナッシュ、サンソーが感染しやすい。

【対策】
・雑草、落葉の除去
・低い仕立てを避ける
・窒素を含む肥料を避ける
・水はけをよくする
・風通しをよくする
・ボルドー液や有機硫黄剤の予防散布

次回はうどん粉病について♪

ボトルの混濁と沈殿物 [醸造学]

時々、買ったワインに何か沈殿しているのを見た事はないでしょうか。
時には濁っていたり。。

ボトリング時は何もなかったのに、店頭に並ぶ頃にボトル内で化学変化がおきて
沈殿物ができたり混濁したりする時があるんです。

そこで今回は、ワインボトルの混濁、沈殿物について代表的なものを上げておきます。

1、鉄の沈殿 (Casse ferrique)
 赤の場合は鉄がポリフェノールの結合して酸化し、赤紫色の沈殿物
 白の場合は鉄がリン酸と結合して酸化し、白色の沈殿物が発生する。
 一般的にワイン中の鉄は2〜5mgである。これが10mg/l以上存在してしまうと
 低温状況下などで起こってしまう。
 処理方法:亜硫酸、アラビアンゴム、アスコルビン酸、カゼインによるコラージュ
 
 *特に多い場合は、赤の場合はフィチン酸カルシウム(pytate de calcium)、
  白にはフェロシアン化カリウム(ferrocyanure de K)を使用する。

2、銅の沈殿 (Casse cuivrique)
 これは特に白ワインに起こる現象。鉄混濁とは逆に還元下で起こる現象なので
 空気の遮断、太陽光などによるボトル温度の上昇、フリー亜硫酸、タンパク質などが
 原因。銅が0.5mg/l以上存在するとリスクが高い。
 処理方法:ベントナイト、アラビアンゴム、NaSやKSの後に清澄作業で除去。 

3、酒石沈殿 (Precipitation tartrique)
 この現象はよく耳にしたり見た事がある方も多いでしょう。
 これは酒石酸カリウムor酒石酸カルシウムの結晶。それを促す要因としては
 アルコール度上昇、温度低下、PH、酒石酸とカリウム含有量、コロイド
 熟成(タンニンやアンとシアニンの上昇)などが上げられる。

 処理方法 (冷却法によるものは3種類)
 ・長期冷却法 (stabilisation longue)
  8〜10日間ワインを0度以下に冷却させ、結晶化させて除去する。
  欠点は酸化、色素が落ちてしまう。

 ・コンタクト冷却法 (procede par contact) 
  酒石酸水素カリウム(HTK)を加える事により、0度で4時間の冷却で済む方法。

 ・連続冷却法 (procede continu)
  機械によって異なるが1〜2時間くらいで終わる。

4、タンパク混濁 (casse proteique)
 タンニンと結合して白く沈殿する。ベントナイトによるコラージュで処理する。

他にも微生物によるものや、時には澱(ブドウなどの残骸、土)なども入っている事もある。

このようにボトル内の混濁・沈殿と言ってもいろいろあるのです。
なのでボトリング前に必ず上記のような成分量を全て調べてからリスクがないかを確かめ、もしも一定量より多い場合には対処しなければなりません。

ボトリング前に予測テストを行う機械もある。
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チューブの中に処理したワインなどを入れて、水を敷き、設定温度にして指定時間
待って反応を見る。

これらの混濁、沈殿を良しとするかしないかはそれぞれワインメーカーさんの判断。
銅や鉄などは醸造器具や機械由来なので防ぐ方法はいくらでもある。
ただ、酒石沈殿に関しては別に目をつぶっても良いのではないかと個人的に思う。
体にも無害だし、わざわざ機械に通してワインにストレスをためるよりは
そのままでも良いように思う。
それに熟成が進めば進むほど出来てしますものですから。

鶏飯 [モンペリエ]

『鶏飯』と書いて「ケイハン」と読みます。

これは鹿児島県奄美大島の郷土料理。

子供の頃に奄美で食べた鶏飯が忘れられず、時々、食べたりします。
思い出の店は、隣が鶏の養鶏所で、店に入るとカウンターに卵がこれでもかと山積みなっていて、食べ盛りだった私は鶏飯が来る前に、卵がけご飯を食べながら待っていました。
これがまた美味しかったんです…。
そしてそこで出て来る鶏飯セットがまた格別。
小さいながらに「うまい!」と感動したのを覚えています。

なかなかそこの味とまでは行きませんが
レシピ(というほどでもないのですが…)を載せておきます。

材料
・鶏ガラ
・ショウガ
・酒
・胸肉
・干し椎茸
・漬物類 (紅ショウガ、奈良漬け、たくあん、パパイヤの漬け物etc)
・オレンジの皮
・ネギ
・白ごま
・刻み海苔

『スープを作る』
1、よく洗った鶏ガラ、ショウガ、ネギ、胸肉、水を鍋に入れて煮る。
2、あくを取る。
3、良い感じにだしが取れたら、胸肉を取り出し、鶏ガラとスープに分ける。
4、スープに醤油、酒、塩で味付けして終わり。

*ちなみにガラから作るスープは凍らせて保存がベスト。

『トッピングの準備』
・取り出した胸肉は手でほぐし塩を少し振っておく。
・ネギは細切りorみじん切り
・干し椎茸は水で戻し、戻し汁、醤油、味醂、砂糖、酒で甘煮にする。
・卵は砂糖、少量の水溶き片栗粉を加え、錦糸卵を作る。
・漬け物類も好きな大きさにカット。

どんぶりにトッピングしていきます♪
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仕上げに紅ショウガ・奈良漬け・オレンジの皮を♪
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最後にスープをかけて召し上がれ♪
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スープも鶏ガラスープの素を使えばすぐにできるし
錦糸卵だってスーパーに行けば手に入ります。
お茶漬け風で食べやすいので、風邪や夏バテ、食欲が無い時、飲んだ翌朝などにも最適です!!

モンペリエ初優勝!! [モンペリエ]

サッカーフランス一部リーグで
モンペリエ・エローSCが初優勝を果たしました。

優勝が決まる最終節の試合は、
大型スクリーンが設置されたモンペリエの中心広場「コメディー広場」に
2万人のファンが集まりました。
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点数が入るたびに大騒ぎ。私のアパートまでその声援が聞こえるほど。

2対1でリードのまま、試合が終わる直前に様子を見に行く事に。

コメディー広場
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おかげで試合後は車のクラクション音、ファンの歌い声が朝方まで続いたとさ…。
まぁ私も高校生の時に18年ぶりに阪神タイガースが優勝した時は
騒ぎ通したのでその気持ちは分からないでもない。

しかも、なんだか弱かった時の阪神タイガースと重なる部分もあって
モンペリエは昨シーズンなんと2部降格まで勝ち点3差だった弱小チーム。。

今シーズン、モンペリエが優勝するなんて誰も想像しなかったでしょう。

今年は2位のパリ・サンジェルマンFC と勝ち点3差。
パリは、戦力補強で多額の金を投じている最強成金クラブ。
言わば“読売ジャイアンツ”みたいなチームなのだ。

モンペリエ監督は、優勝後のインタビューで
「お金で幸福は買えない事を証明できた。」
まるでパリを名指するかのようなコメントもしている。

そんな敵視していたチームに追われながら、
最終節までどうなるか分からない状況の中での優勝。
そりゃファンも喜びはひとしおでしょう。

そして翌日は優勝パレード (19時頃)↓
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優勝パレードというものを人生で初めて見たが
こっちのパレードはバリケードも何も設置されていなく、
ファンがバスをすぐに取り囲んでしまう。
そして立ち往生。おかげで至近距離からゆっくりと選手達を見れる。

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偉業の立役者であるレネ・ジラール監督
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ここ数週間、試合がある度に騒音でうるさかったので
これで少しは町も落ち着くでしょう。。

清澄作業(フィルター編) [醸造学]

前回に引き続き清澄作業のフィルター処理について。

ワイン醸造におけるフィルターとは、
ワインあるいは果汁をフィルターに通す事により特定の微粒子を取り除く作業である。
つまり清澄目的だけでなく、濃縮目的にも用いられるものもある。

ワインに含まれる粒子といっても様々な種類、そして大きさが異なる。
 ・particules sedimentation(沈殿物)←0.01〜10mm
 ・levures (酵母)←1〜10 µm
 ・bactéries (バクテリア)←0,1〜1µm
 ・substances colloidales(コロイド粒子)←1〜10μm
 ・substances soluble(水に溶けている微粒子)←0.05〜5nm
※1mm=1000μm

除きたい対象物によって使われるフィルターが異なる。

ワイン濾過のフィルターは、
荒濾過(filtration degrossissante)、仕上げ濾過(filtration fin)、無菌濾過(filtration sterilisante)と段階に分けられる。

1.filtration avec les plaques/les modules lenticulaires/les cartouche
・filtration sur plaques (板状タイプ)
  セルロース繊維やケイ藻土でできた四角いシート状のフィルターを用いた濾過。
  シートの目の粗さを変えることで、荒濾過から仕上げ濾過まで行うことができるが
  主に瓶詰め前の濾過で使われる事が多い。
・filtration sur modules lenticulaires (レンズ状ろ紙のタイプ)
・filtration sur cartouche (筒状ろ紙タイプ)

2.filtration alluvionnage (ケイ藻土濾過器)
 ケイ藻土を使って層を作り減圧して濾過するタイプ。
 ケイ藻土には、kieselguhr naturel、kieselguhr calcine、kieselguhr fritteと
 粗さが異なる3種類がある。
 連続式真空回転ろ過機(filtre rotatif sous vide)もこのケイ藻土濾過器の一種で
 目詰まりおきにくいので、澱などの濁った液を濾過するために使われる。
 
3.filtration tangentielle (クロス式フィルター)
 平行方向に液を流し、垂直方向に圧力をかけることで連続的に濾過を行う。

4.filtration sur membrane (メンブランフィルター)
・microfiltration (ミクロフィルター)
  酵母や乳酸菌などのバクテリアを取り除ける。
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・ultrafiltraion (ウルトラフィルター)
  コロイド粒子(ウィルスなど)タンパク質やタンニン、色素の除去可能。
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・osmose inverse (逆浸透膜)
  アルコール度の調整に使われる。主にアルコールの低減(エタノールの抜く)。
  
  テスト用装置
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・dialyse (電気透析)
  ボトリング後の酒石沈殿をなくすため酒石酸に結合するカリウムを取り除く。
  そうする事により結合せずに酒石酸としてワイン中に残る。
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フィルターに通されたワインはこうなる↓
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フィルターはワインの清澄度、安全性を高めるが同時にフェノール類、エステル
香り成分なども飛んでしまう恐れがある。
かといってしないと劣化のリスクも高まってしまう。
コラージュと同様にフィルターも使用する際は熟考が必要な大事な作業である。

清澄作業 (コラージュ編) [醸造学]

よくネットや酒屋でのワインタグの説明欄に
“ノンコラージュ!” “ノンフィルター!”と書かれているのを
見た事がある方もいるのではないだろうか。

これらはワインを清澄させるための方法であり
その清澄作業を行っていないという事。

まず清澄作業と言って思い浮かぶのが「澱引き」だろう。
しかし、これだけでは手間と時間そして限界もある。
そこで、出て来る作業が「フィルター濾過」と「コラージュ」なのだ。

いつからかワインは透明度が高い(澄んでいるという事)ものが良いとされてきた。

沈殿物やワインが濁っているだけで
そのワインのイメージが悪くなってしまう傾向がある。
もちろん、中には微生物的あるいは化学的に不安定で(反応して)
劣化しやすいもしくはしているワインもある。

前回の章の“日本酒”も絞り立ては色が着いているものだが
市場で出回る頃には無色透明が一般的である。
これもしっかりと清澄作業を行っているからだ。

大半のワイナリーが、このコラージュ作業を行い
瓶詰め前にフィルターに通してボトリングをしている。

もちろん清澄剤やフィルターを使わずに、ワインが澄んでいて
且つ安定高なワインができればこれらの作業は全く必要ない!
現に前述した通りノンコラージュ、ノンフィルターのワインも市場にある。

現在でも清澄方法、有無については様々な議論がなされている。

今回は、この中でコラージュについて書こうと思う。

フランス語で“collage”。これは“糊付け”を意味する言葉。
清澄剤によって不純物質を結合させ、それらが沈殿してから上澄みを取る作業。
この作業は、ワインの清澄と微生物的化学的安定化の向上という大きな目的がある。

その糊となる清澄剤はいくつも種類がある。

・bentonites(ベントナイト)
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 粘土の一種。白ワイン、もしくはロゼに使用される。
 ロゼの場合、色素を多少取ってしまう恐れもある。使用量は40〜80g/hl。
 利点は酸化ポリフェノール、銅やタンパクの混濁減少が見込める。酵素も除去される。

・gelatines(ゼラチン)
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 これは動物の骨や皮膚に含まれるコラーゲンに含まれるタンパク質。
 赤ワインに使われるが、特に渋み(タンニン)の強いワインなどに
 使うと滑らかに仕上がる。ワインの安定化にも良い。
 使用量としてはだいたい5〜15g/hl。コラージュ期間は5〜6日。
 白ワインにはsol de silice(珪藻土)と併用して使う事もある。

・alubumines d'oeuf(卵アルブミン)、blanc d'oeuf(卵白)
 卵アルブミンは粉状になっており、水で溶かして、数時間おいてから使用する。
 (5〜15g/hl)赤やロゼにも時々使われる。渋みも除去される。
 新鮮な卵白をそのまま使用するシャトーもある。(シャトー・ムートンetc)
 1つの樽につき3〜8個の卵白を使用。
 これも塩化ナトリウムが入った水と一緒に別容器で混ぜてからぶち込む。
 赤ワインに使用される事が多く、使用過度によるリスクがない。

・colle de poisson(魚由来の清澄剤)
 魚の浮き袋から抽出される物質。タンニンの少ない白ワインの清澄作業に最適と
 されている。使用量1〜3g/hl。白にベントナイトと併用して使われる事が多い。
 タンニン、ベントナイト、珪藻土と併用する事もある。

・caseine(カゼイン)
 牛乳から抽出されるタンパク質。粉末になっていて水で10倍希釈させて混ぜる。
 カゼインの利点として酸化沈殿の原因ともなる鉄分、欠陥臭の除去してくれるが
 フルーティーな香りも飛んでしまう恐れはある。白ワインに特に効果的。
 赤はゼラチンに比べると効果は低い。使用量は5〜20g/hl。
 よくベントナイトと併用して使われる。酸化の予防にもなる。
 アレルギーのある消費者のため表記しなければならない

・PVPP(粒状ポリビニルポリピロリドン)
 酸化の治療、予防に良いので酸化気味のワインに使うのも良し。
 渋みの除去も期待できる。使用量:15〜30g/l

・charbons(活性炭)
 日本酒でよく使われる清澄剤。色取りに最適。欠陥臭、味の除去。
 使用過度に超注意!!ワインではあまり主流ではない。

それ以外にもまだいろいろと清澄剤として使われるものが沢山あるが
清澄剤として使われるものは動物性タンパク質やごく自然に存在する無機物。
人間の健康に影響するものは少ない。そのため他の添加作業とはわけが違う。
それに最終的には沈殿し処理するのですから。
ではなぜこの作業が敬遠されがちなのか。
それは多少なりともワインの良い特徴(成分など)が、この作業によって取り除かれるからだ。
使用有無、方法、量については十分な熟考が必要だ。

なお清澄作業の写真は以前に載せたのでこちらをどうぞご覧下さい。

SAKE! [醸造学]

SAKEは世界に誇れる国酒である!

「SAKE」は「SUSHI」や「MANGA」と同じくらい世界中で知られている日本語。

しかし、意外にもその製造方法は知られていない。
そもそも原料が何から出来ているのかも知らない外人も多い。

彼らの“sake”のイメージはアルコールがすごく高くできつ〜いお酒。
そう聞くと彼らが言っているのは焼酎の事?
たしかに何人かは芋からできているんだろと言う人もいた。

日本人が海外でsakeと使う時はおそらく日本酒を指している方が多いだろう。
しかし、ここで外人とのおおきな相違がある。
彼らにとってsakeは日本酒だけではなく焼酎も含まれ、“sake=日本の酒”なのである。
しかし、日本のお酒に日本酒と焼酎の2種類あるというのを知っている外人は非常に少ない。

日本酒と焼酎の違いを簡単に説明するならば
日本酒を蒸留したものが米焼酎である。
したがってワインを蒸留したのがブランデーなので
外人さんには“日本酒=ワイン”で“焼酎=ブランデー”と説明してあげると
非常に納得がいくようだ。

という事で、いろんな方からリクエストも頂いたので日本酒の工程を
もう少し詳しくご紹介。

1.精米
  精米の程度は※精米歩号(%)で表され、この数値が低いほど酒質は向上する。
  名称別に比べると…
   ・大吟醸、純米大吟醸 ←50%以下
   ・吟醸、純米吟醸 ←60%以下
   ・本醸造 ←70%以下
   ・純米 ←規定無し
  
※ (白米kg/玄米kg)×100

2.洗米
  ぬかを洗い落とす。現在はスクリューコンベア式の洗米機を使う。
  この機械は一方から米を、もう一方から水を入れて米を流動させて洗われる。

3.浸漬
  浸漬時間(2〜20時間)が過ぎたら、水を抜いて蒸し釜へ移す。
  
4.蒸米
  約30分間、白米を蒸す。これはこの後の糖化酵素の作用を
  受けやすくすると同時に麹菌の繁殖を容易にするために行う。
  蒸しが終わったら人肌に冷却して麹用と仕込み用に別けられる。

5.製麹
  麹とは何か。これは穀物に糸状菌(カビ)を繁殖させたものである。
  室温28度の麹室で人肌の温度になった麹用の蒸米に麹菌を入れて
  床揉みして繁殖させる。  

6.酒母造り
  現在は速醸もとが主流で、これは乳酸添加により酵母以外の微生物の繁殖を抑え
  清酒酵母だけを純粋に培養する方法。10日ほどでできる。

7.仕込み(醪造り)
  酒母に麹、水、蒸米を合わせたのが醪(もろみ)です。
  三段仕込みと平行複発酵などの方法がある。
  前者は蒸米、麹、水を3回に分けて徐々に増量させ
  諸味中の酵母密度を上げる事により雑菌の繁殖を防ぐ方法である。
  おおむねこの方法が用いられる事が多い。
  後者は糖化と発酵を同時に進行させて方法で、
  これを用いると最終段階の諸味には約20%のアルコールが生成される。
  発酵期間はだいたい3〜5週間。
  
  ちなみにアルコール添加はこの醪ができてから数日たった頃に行う。
  意外に日本酒のアル添に関しては述べられていない。
  これはおそらく“アル添”と言うだけで消費者の中に不純物混入だ!と思う輩が
  いるせいなのだろう。アルコール添加の理由は
  ・日本酒度(アルコールとエキス分の比率)を上げる事により辛口にする。
  ・香りを引き出す、微生物の安定など。
  ちなみにアルコール添加の有無は、
  名前に純米と記載されていればその酒はアルコール無添加である。
  
8.上槽(じょうそう)
  出来上がった醪を搾り機や布で濾す作業のこと。これにより清酒と酒粕に分ける。
  ちなみに女性で好きな方が多い「にごり酒」。これは、通常よりも粗い目の布で
  濾す事により、お酒の中に粕を残して造ったもの。
  中には火入れもせずに瓶詰めして市場に出されるのも多い。
  そのため酵母は生きている状態なので発砲性がある。

9.火入れ
  昔は直火でしていたらしいが、現在は熱湯に浸した蛇管を通したり
  ボイラーの蒸気で65度まで加熱する。
  耐熱性のある菌でも65度に2秒おけば菌数は1/10まで減少する。
  なので長時間加熱する事はしない。火入れ後はなるべく早く温度を下げる。
  
10.火入れが終わったら貯蔵し熟成させて、もう一度火入れをして出荷される。

最後にワインに関しても同じ事が言えますが
清酒の分類は、あくまでも製法や原料を区別するためだけのもので、
その酒の価値を位置づけたものではありません。

あ〜日本酒が恋しい!!

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